Rakugolover’s blog

落語について色々語ります

医者が余りまくった世界を描いた逆転落語

77.ダンシングドクター(桂三枝/現・桂文枝)

コロナ蔓延中の世界ではちょっと想像しにくいが、もし医者の数が増えすぎていたら?という発想からできたこの落語には笑いながらも色々と考えさせられる。

ストーリーは、医者が増えすぎて通常の病院勤務や開業医となるのが困難となったため、ドクターたちは様々な手段で営業をするようになり…というもの。病院に行けば担当ドクターが2人もつき前後から診察するありさまで、他にも屋台の診療所を開いたりバーやクラブに現れて注射をする医者も出る始末。基本的に医者は患者がいないとできない商売だが、需要と供給が逆転してしまうとかなりツライだろう。こんな逆転世界を客に想像させ笑わせることができる落語というシステムは本当にスゴイ。

オススメ度 ★★★★★


CDあります

桂三枝大全集~創作落語125撰~第2集「にぎやか寿司」「ダンシングドクター」 https://www.amazon.co.jp/dp/B00005OO0T/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_SHFPMR0RV201AF1MKF2N