Rakugolover’s blog

落語について色々語ります

狂言✖️落語の野心的な実験落語

78.狂言長屋(立川志の輔)


古典、新作・創作落語と他業種のコラボは近ごろよく見られる。例をあげるとオーケストラ、ミュージカルなど。しかしこの噺は狂言とのコラボというかなりの冒険的な作品だ。

ストーリーは、身投げしようとした狂言師の男を助けた長屋の連中。死にたい訳を聞くと、新作狂言が期限まで出来そうにないためだと言うので、皆でない知恵を絞って話を考えだそうとするが…というもの。

この噺の肝は、長屋連中の言い合いに閃いた身投げ男が書き上げた狂言が実際に演じられること。劇中劇という感じで、落語と落語の間に狂言を挟むやり方になっている。

ただこういうコラボはどうしてもスムーズに話を運ぶのが難しい。一人で何役も演じてる最中に他人が踏み込んでくる形になるので流れが止まる。客としてはついて行くのが難しいが、印象に残る噺といえるだろう。

オススメ度 ★★★★


DVDあります

志の輔らくごin+PARCO+2006-2012「狂言長屋」<BR>https://a.r10.to/hymplV