2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧
87.空に願いを(春風亭昇太) 好きな女の子に出来もしない約束をしてしまう小学生男子は端から見たら微笑ましいが、本人は真剣なものだ。この噺は入院中の女の子のため、運動会で一等を約束してしまった足が遅い男の子が主人公。彼は悩んだ末に運動会を中止に…
86.結石移動症(柳家喬太郎) 初めての店に入った際、常連客と店主がやりとりしてると思わず聞き耳たててしまうことがあるが、そんな雰囲気が漂う落語だ。 ストーリーは、美味しくないと文句を言いつつ連日来る客に軽口をたたきながら洋食屋を長年営む店主、最…
85.全身日曜日(林家彦いち) 同じタイトルで全然別の話というのは小説の世界ではよく見るが、落語でというのは珍しい。No.84.で紹介した全身日曜日という噺はもともとこちらが先にできたのだが、落語家の着眼点は同じ"身体”でも発想が全然違うせいで全くかけ…
84.全身日曜日(三遊亭白鳥) 新作・創作落語は割と突飛な設定が多いが、人体の各部分が愚痴る設定の噺はその最たるものだろう。 ストーリーは、ある男がスナックでママに最近目がかすむ、耳が遠くなったやる気も出ないと愚痴ってると客の坊さんから説教される…
83.恨みの碓氷峠(柳家小ゑん) 西村京太郎の鉄道トリックミステリっぽい仕立てだが、さすがプロの作った落語で随所に笑いが散りばめられ、客が予備知識皆無でも気楽に楽しめるようになっている。 ストーリーは、碓氷峠で機関車の刺青をした女性の死体が発見さ…
82.切符(桂梅團治) 古典落語では金明竹、大工調べなどがあるが、新作・創作落語ではあまりみない駅名列挙の言いたてが入った噺。 ストーリーは、友人の新築祝いで飲みすぎてしまった男が行先を忘れ、みどりの窓口の駅員に思い出す手助けをしてと泣きつく。仕…
81.かんしゃく(柳家小三治) 新作・創作落語はたいてい現代または江戸時代に設定されているが、これは大正っほいレトロさが漂う珍しい新作。 ストーリーは、邸宅に何人もの使用人と書生をかかえている社長、癇癪持ちで、帰宅のたびに玄関が片付いてない、蜘蛛…