新作➕ハメモノ➕伝記の挑戦的落語
大歌手の人生を落語にするだけでも相当な才が要るが、その曲も取り入れるとなるとかなりの構成力を必要とすると思う。この落語は昭和55年に亡くなったシャンソン歌手・越路吹雪の人生を落語化したものだが、彼女を尊敬して丁寧に個々のエピソードを扱ってるのが聴いていると分かる。
ただ、通常のハメモノのやり方のように噺の途中で歌を流すのは、かなりのチャレンジのように思う。古典落語の途中で三味線と長唄が流れてくるのと同様の演出だとは思うが、どうしても違和感がある。ここは個人差があるところかもしれない。
寄席ではトリでない限りかけられない噺かと思うので、ホール落語で演じられたら是非味わってほしい。
オススメ度 ★★★★
