伝記を落語にした先駆け的落語
伝記は小学生の読書感想文の課題図書になったりしてるため、苦手になって遠ざかる人が多い。が、伝記に含まれる偉人のエピソードは皆大人になっても大好きだ。
落語はそういうエピソードを繋げて娯楽物に仕立てることができる優れたツールで、この噺も、入門時から晩年の頃までの師匠林家彦六と自身のエピソードを織り込んで構成されている。安定した語り口で聞く側に会ったこともない昭和の名人に親しみを感じさせ、同時に師弟とはいいものだなあと思わせてくれる噺だ。
伝記を落語にする試みは他の落語家もやっているが、この新・彦六伝の成功が嚆矢になったのではないかと思う。そのうちスティーブ・ジョブズやイーロン・マスクも落語になる日が来てほしいものだ(もう誰か作っていたらご容赦を)。
オススメ度 ★★★★★
CDあります
キクキクラクゴ https://www.amazon.co.jp/dp/B00R18Y5AK/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_RBYXY2JXX09BAWDTNBPM