Rakugolover’s blog

落語について色々語ります

ガン告知も落語になるよい時代

42.財前五郎(五明樓玉の輔)


病院とか医師看護師はよく新作・創作落語に出てくるが、やはり題材として扱いやすいのだろうか。そういえば古典落語にも医者の話は多い。病気には皆関心が高いので注目を集めやすいのだろう。さすがに出てくる病気は現代的になっていて、この噺ではガン告知がキーワードになっている。

ストーリーは、気が弱いドクターが患者にガン告知をしなければならないのに決心がつかず、見かねたナースが、患者に告知する前にガンに似たような言葉を並べて反応調べてみたらとアドバイスするが…というもの。何とか済ませて一息ついたドクターが、おずおずとナースにプロポーズの返事について尋ねるラストが上手い。前段の仕掛けが活きていて、短めだが上手くまとまった落語になっている。

オススメ度 ★★★★