Rakugolover’s blog

落語について色々語ります

ゆるキャラ&中の人を巡るドタバタ落語

41.モモリン(立川志の輔)


新作・創作落語を聴いていると、ときどき何でこんな面白い筋書き考えついたのだろう?と唸らせるスゴイ噺に出会うことがあるが、これもその一つだ。

県大会予選に出る市のゆるキャラ、モモリン(中の人は学生)を激励に来た市長が出来心で着ぐるみの頭部をかぶってしまう。脱ごうとした際にファスナーが噛んでしまい、外れなくて焦る市長。とうとう待たせていた客の相手とステージ登壇をモモリンの姿でやる羽目になり…というのがストーリー。

どんどん場面が変わり、それに従い登場人物も増えてくるが、構成がしっかりしているのとキャラの描き分けがバッチリできている為、今誰の視点で話してるの?と混乱することなく噺に没頭して笑えるのが素晴らしい。特に待たされて怒っていた客が、実は市長こそがモモリンの中の人で年中市民のために色々な行事に参加していたのだと誤解し、コロっと態度を軟化させるところは爆笑もの。大人から子どもまで楽しめる極上のコメディだ。

オススメ度 ★★★★★


絵本あります

モモリン (古典と新作らくご絵本) https://www.amazon.co.jp/dp/4251095081/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_34AFMPXM7S7K6W4GD0A6